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無処理プレートに切り替える時期を示す3つのサイン

七月 28, 2023

Kodak magnus plate

従来の有処理プレートを単に昔から使っているからという理由だけで使い続けていませんか?しかし、実際に立ち止まって自社の業務状況を見直してみると、無処理プレートに切り替えるべきだと気づくかもしれません。

変更するということは印刷業界には時に難しい場合があります。日々の責務をこなすのに忙しすぎて、より良い代替案を検討するための時間さえ取れない、ということもあります。従来のプレートの使用についても例外ではありません。しかし、現在の状況から一歩離れて自社の印刷事業とその将来の目標を観察してみると、特に変更が迅速かつ容易にでき、目に見えて効果的である場合には、変更せざるを得ない理由が見つかる可能性があります。

本記事では、無処理プレートに切り替える時期が来たことがわかる3つのサインについて解説します。

1. コスト効率よく事業を成長させる必要がある場合

厳しい経営環境では、短期から中期の成長目標に特に注目することになるでしょう。事業の拡大を目指す場合は、従業員が生産性を高めるタスクに費やす時間を最適化する必要があります。自動現像機を廃止することで、従業員は製版以外の作業に集中できるため、作業の効率が向上します。無処理プレートを使用すると、スタッフの稼働率が向上し、収益性、印刷の一貫性、出力品質にプラスの影響が出るでしょう。

1つ目に、印刷出力の質が向上します。KODAK SONORA プロセスフリー プレートは、印刷機上での動作が非常に安定しています。また、薬品や水を使用する必要がないため、印刷の欠陥が発生する可能性が低くなります。そのため、品質管理が改善し、優れた製品をお客様に提供できるため、お客様の満足度を高め、新たなビジネスを得るチャンスとなります。

2つ目に、無処理プレートは効率を向上させます。薬品や水を必要としないため、従来の有処理プレートに比べて処理を高速化できます。このため耐刷の向上が実現し、印刷前準備時間が短縮され損紙も減ります。その結果、プリプレスからプレスへのジョブの移行がこれまでよりも速くなります。出力が高速化することで、顧客の短納期を求める声の高まりに応え、満足度をさらに向上させることができます。顧客満足度の向上は顧客維持に好影響を与え、既存顧客との新たなビジネスチャンスをもたらします。

また、コダックの無処理プレートを使用すると、これまで電気、水、薬品に支払っていた費用も大幅に削減できるだけでなく、機器のメンテナンス、機器の洗浄、使用済み洗浄液の廃棄にかかるコストも削減できます。コスト削減効果は印刷会社によって異なるため、 KODAK SONORA プレートセービング エスティメーター をご利用いただければ、御社が無処理プレートに移行した際の影響を試算できます。

従来のプレートからの切り替えも迅速で容易に行えます。印刷機側での変更やパラメーターの変更も不要です。印刷機オペレーターがこれまでのプレートの取り扱い方を調整するだけです。

2. 従来のプレートに対する隠れたコストが上昇している

経済的には安定している時期であっても、従来のプレートには多くの隠れたコストが存在します。プレートの処理中にプレートに欠陥が見つかる可能性があり、そうなるとプレートの再作成費用がかかるほか、遅延、印刷機のダウンタイム、紙の無駄といったことが原因の金銭損失につながります。

そこにきて経済が混乱している時期となると、特にインフレが顕著になった際に、印刷会社は隠れたコストがさらに上昇することが想定されるでしょう。あらゆるものの価格が高騰している時代にあって、従来の有処理プレートの生産も例外ではありません。

たとえば、サプライチェーン、製造、流通全体にわたって価格が高騰しており、ケミカル製品のコストが上昇しています。同時に、アルミニウムなどの従来のプレートの製造に使用される原材料のコストも上昇しています。従来のプレートの製造に必要な技術を持った労働者のコストにも同様のことが言え、従来の有処理プレートの製造と加工に必要な電気代や水道代も高騰しています。

デジタル印刷技術が向上の一途を辿る中、従来の有処理プレートの需要は減少すると予測されており、有処理プレートの使用を続ける企業の方が負担するコストが高くなる可能性があります。

ここまでをすべて考慮すると、従来の有処理プレートの使用を正当化することはますます難しくなります。無処理プレートは費用対効果が高く、効率的な選択肢であると考えられます。

3. 従業員を他のタスクに従事できるようにする必要がある

近年、業種を問わずあらゆる企業が効率性向上とコスト削減の両立を実現するというプレッシャーにさらされています。強力な解決策の1つは、業務により大きな価値をもたらすタスクに人員を再配置することです。これに大きく貢献するのが無処理プレートです。

従来のプレート処理は、自動現像機を定期的に空にすることや完全にクリーニングすることなど、地味で苦労の多い作業が多岐にわたって多く、そのために工数が割かれます。これだけでも、プリプレス作業の一部として無処理プレートを使用した場合よりも数万ドル多くかさむ可能性があります。無処理プレートにより、誰もやりたがらない時間を消費するこうしたタスクは過去のものになります。

無処理プレートは、KODAK TRENDSETTERや MAGNUS Q800 プレートセッター など、コダックの最新の自動CTPイノベーションともうまく連携します。これにより、完全に無人で製版のプロセスを放っておくことができるため、印刷工程以降の監督者をはじめとする貴重な従業員が他の作業に専念できるようになり、さらに大きな価値を事業にもたらす可能性があります。

ロード、画像処理、アンロードが自動でできるプレートの数が増えるほど、1日に処理できるジョブ数が多くなります。また、従業員が今以上に価値の高いタスクで自分の素質を生かせるようになります。結果的に収益の見込みが高まり、しかもコスト削減も両立できます。

印刷会社を取り巻く環境は今後も急速に変化していきます。無処理プレートを導入することで、効率性が明らかになって印刷品質が向上し、同時に従業員の再配分と最適化が可能になり、レジリエンスを高めることができます。そして、本記事で紹介したサインが見られれば、無処理プレートへの移行は容易に行うことができるのです。

KODAK SONORA プロセスフリープレートへ移行移行については、営業担当者にお問い合わせください。