ZipPrint

オーストラリアのダーウィンに拠点を置くZipPrintは、オーストラリアの人里離れたノーザンテリトリーでさまざまな印刷製品とデザインサービスを提供する先進的な商業印刷会社です。堅牢で信頼性が高く、メンテナンスの少ないコダックの製版ソリューションは、同社のビジネスを繁栄させ、彼らが重視する持続可能性を達成するのに役立っています。

数十年にわたり、ZipPrintとその姉妹会社であるAsprintは、オーストラリアの広大なノーザンテリトリーの両端に位置し、高品質のデジタル印刷、ワイドフォーマット印刷、オフセット印刷に加えて、仕上げおよび製本サービスで地域全体のクライアントにサービスを提供してきました。しかし近年、ZipPrintのオフセット製版設備の老朽化が進み、CTPデバイスの信頼性が低下し、使用していたポリエステルベースの銀塩プレートも時代遅れとなり、現在の品質や印刷可能な枚数の要件を満たせなくなっていました。そこで、同社は設備の近代化を決断しました。さらに、オーストラリア北部の比較的遠隔地に位置することから、部品やプレートの調達、サービスへのアクセスが遅れがちで困難になり得ることを認識しており、信頼性が高く、メンテナンスの少ない新しいシステムが必要でした。また、自然の美しさとアウトドアアクティビティで有名な地域に位置しているため、環境への影響にも配慮していました。こうした条件を踏まえ、ZipPrintは、迅速で効率的、かつ経済的な新しいCTPソリューションを求めてKodakに目を向けたのです。

コダックはZipPrintと協力して、最新の製版テクノロジーとワークフローを効率化するソフトウェアを含む統合ソリューションを定義しました。慎重に検討した結果、彼らはリーズナブルな価格で半自動タイプのKODAK ACHIEVE T400プレートセッターを採用しました。これは、ライトバルブテクノロジーを使用し、比較検討した他社のCTPよりも高品質で信頼性の高いイメージングを実現します。また、ACHIEVEプレートセッターのコンパクトな設計や簡単な操作性に加え、必要に応じてリモートサービスを提供するコダックの能力も高く評価されました。

業務運営における大きな変化は、ZipPrintが製版処理を廃止する決断を下したことです。従来のポリエステルベースのプレートをKODAK SONORAプロセスフリープレートに置き換えたことで、プレートセッターから直接印刷機に送ることができ、時間・労力・資源の削減につながりました。さらに、SONORAプレートは、ZipPrintがこれまでに達成したことのない長いランレングスを可能にする優れた耐久性を備えています。最終的な投資として、KODAK PRINERGY EvoワークフローソフトウェアとKODAK PREPS Impositionソフトウェアを導入し、プリプレス作業の自動化と簡素化を図りました。

ZipPrintの設備アップグレードにより、製版作業が簡素化され、スピードアップすると同時に、企業としての環境配慮も新たなレベルへと進化しました。SONORAプロセスフリープレートに切り替えたことで、現像処理に必要なすべての化学薬品を排除し、不要になった自動現像機の電力消費も削減しました。また、アルミニウムプレート自体は完全にリサイクル可能であり、ZipPrintはそのリサイクルによってキャッシュバックを受けています。ACHIEVE プレートセッターはその価値をすぐに証明しました。イメージング時の消費電力はわずか400ワットで、省エネ性能に優れているほか、メンテナンスの手間も少なく、安定した運用が可能です。現在、ZipPrintの業務はこれまで以上にスピーディーに進行し、印刷機上での品質と一貫性も向上しています。これは、設備・プロセス・ソフトウェアを統合したコダックのソリューションの成果であり、今後も大きな利益をもたらす投資となるでしょう。