オフセット印刷の品質と生産性をもたらす革新的なインターセクション
今日の印刷業界が直面している課題に対して、KODAK PROSPER ULTRA 520プレスが正しい解決策である理由を教えてください。
昨今のさまざまな市場動向により、PROSPER ULTRA 520 Press はオフセットからデジタルへ移行するのに最適なソリューションです。この印刷機は152 m/分(500フィート/分 )の速度でオフセット印刷レベルの品質を提供し、高いインクカバレッジを備えたコンテンツをコート紙に最高速度で印刷可能で、従来では成しえなかったロングランの仕事を低コストでオフセットから移行することができます。オフセットによる印刷量は減少傾向にあり、加えてターゲットを絞ったものになるにつれて、従来のオフセット印刷では少量の印刷をエコノミカルに生産するのが困難になってきています。これらの仕事に対しては、現在、デジタル印刷への移行がますます検討されており、PROSPER ULTRA 520はそうした仕事に優れた効果を発揮します。
原材料とエネルギーのコストの上昇、およびアルミニウムと印刷用プレートを取り巻く継続的なサプライチェーンの問題を考慮すると、オフセットからデジタルへの移行は、印刷会社がこれらの供給の問題を回避し、ビジネスリスクを軽減するのに役立ちます。PROSPER ULTRA 520は、印刷会社がこの移行を効率的かつ収益性の高い方法で行うことを可能にします。
さらに、印刷機は印刷業界の持続可能性の探求を促進します。オフセットとは異なり、製造と流通に膨大なエネルギーを必要とする印刷用プレートを必要としません。さらに、印刷用プレート製造には水、電気、化学薬品による処理が必要です。PROSPER ULTRA 520プレスでのデジタル制作により、これらすべてを排除することができます。さらに、従来の溶剤ベースのインクよりも持続可能なコダックの水性KODACHROME Inksを使用しています。
PROSPER ULTRA 520プレスはどのような用途に最適ですか?
PROSPER ULTRA 520は、静止画やバリアブルなコンテンツなど、さまざまな用途の印刷に最適です。ULTRA 520には2つのバージョンを用意しています。PROSPER ULTRA P520は、トランスプロモ、出版アプリケーション、および中程度のインクカバレッジの商業印刷物を対象にしています。P520には独自の近赤外線(NIR)乾燥ユニットが、輪転部の片面に2つずつ搭載されています。また、PROSPER ULTRA C520は、高度なカスタマイズを要するダイレクトメール、折り込み広告、カタログ、販促用パンフレット、カラーブックなど、特にコート紙に高いインクカバレッジで印刷されるアプリケーションに最適です。そのためC520には、NIR乾燥ユニットが輪転部の片面に4つずつ搭載されています。
デジタルの輪転印刷の分野は競争が激しいですが、PROSPER ULTRA 520プレスが他の印刷機と一線を画す点は何でしょうか?
PROSPER ULTRA 520が他とは一線を画す点は、ULTRASTREAM Inkjet Technologyを利用することで、オフセット印刷における200線に匹敵する最高の画質を手頃な価格で提供できるところです。この印刷機は、152 m/分(500フィート/分)のスピードで毎分A4ベースで2,000ページ以上を印刷できます。しかも、光沢のある用紙に高いインクカバレッジを保持して生産することが可能です。このレベルの印刷を他社は提供できないため、PROSPER ULTRA 520は競争の激しい環境でも唯一無二のポジションを確立していると言えるでしょう。
PROSPER ULTRA 520のKODACHROMEインクで再現できる全体的な印刷品質や色域は、オフセット印刷と比べてどうですか?
PROSPER ULTRA 520では、競争力のある価格を提供できると共に、コート紙を含めたあらゆる用紙に対応可能な、KODACHROMEインクを使用しています。コダック独自のインク顔料分散処理により、PROSPER ULTRA 520はオフセット印刷の色標準の一つであるSWOPよりも色域が95%大きく、パントン・カラー(許容誤差dE4以内)の93%に一致させることができます。このインクにより、PROSPER ULTRA 520は美しい色で鮮やかな画像を印刷し、CMYKのオフセット色域を確保し、ブランドカラーと一致した印刷が可能になり、ほぼすべての用途においてお客様の期待を上回る品質を実現します。
PROSPER ULTRA 520はULTRASTREAMインクジェットテクノロジーを採用したコダック初のデジタル印刷機です。ULTRASTREAMは印刷会社にとってどのようなメリットがありますか?
ULTRASTREAMは、コダックの中核をなすコンティニュアスインクジェットテクノロジーを次のレベルに引き上げます。解像度を600 x 1,800 dpiに向上し、インクドロップのサイズをわずか3.75 pL(ピコリットル)にまで小さくすることで品質を向上させました。その結果、200 線でのオフセット印刷と同等の画質を100%デジタルで、しかも生産スピードも損なわずに実現できます。ここに加わるのが、KODACHROMEインクの力です。この水性ナノ粒子顔料インクは、インクドロップが最小且つ最も均一で、色域が非常に大きく、保湿剤をほとんど使用しないため乾燥効率も最高レベルと言えます。
高速印刷において、ULTRASTREAMがドロップオンデマンド(DOD)などの他の技術よりも優れている点は何ですか?
KODAK ULTRASTREAMは直線性、ハイライト、ディテール、色の忠実度といった点で最高の性能を誇り、長時間の印刷でも一貫性に優れています。インクドロップがDODインクジェットよりも高速に生成されるため、プリントヘッド1列だけで520 mm幅全体を152 m/分(500 フィート/分)で印刷できます。対するDODシステムでは、印刷スピードを落としたり、プリントヘッドを多重化したりする必要があります。DODよりも高速で印刷用紙にインクドロップが噴射され、狙った場所に正確に着弾するため、高い品質の印刷が可能になります。また、このインクドロップは真円に近い形状できめ細かいですが、一方のDODはインクドロップの形に均一性がないことにより、、文字や線の縁がぎざぎざになり、画像も不鮮明に再現されます。加えて、他社の多くの印刷機とは異なり、PROSPER ULTRA 520はジョブの合間にノズルの目詰まりを回避するスピットバーやパージ用カラーラインを印刷する必要がないため、無駄が減り、効率性が向上します。
コダックのインクジェット印刷ソリューションが水性インクにこだわる理由は何ですか?特に高いインクカバレッジの印刷では乾燥が難しくなりませんか?
コダックのインクは、他社よりも保湿剤の含有量が低くなっています。つまり、コート紙にインクを多く噴射しても、乾燥が速いということです。これに対応して、PROSPER ULTRA 520は近赤外線技術を用いた独自のインテリジェント乾燥システムを搭載しています。この乾燥技術と保湿剤の少ない当社のKODACHROMEインクとの組み合わせが、インクを大量に使用したコート紙への高速度印刷を実現する鍵となります。
PROSPER ULTRA 520の最大印刷幅を520 mmに設計した理由を教えてください。結局のところ、ULTRASTREAMなら印刷幅も大きくなるということでしょうか。
520 mm(20.5 インチ)の印刷幅とすることで、従来のオフセット印刷機と同様に、さまざまな面付けフォーマットが可能になります。これにより、B2やB1サイズの枚葉オフセット印刷機や、印刷会社にすでに設置されている後加工機への受け渡しもスムーズに行うことができます。また、この印刷幅にすることでコンパクトなデザインと設置面積を小さくすることに貢献し、特に投資コストの競争優位性の確保の一助となっています。
印刷用紙は印刷ジョブにおける最大の変動費であり、昨今の用紙価格の大幅な値上げでこの一面がさらに大きくなっています。PROSPER ULTRA 520は印刷会社が用紙コストを抑える上でどのように役立ちますか?
PROSPER ULTRA 520プレスには、印刷会社が用紙コストを低く抑えるのに役立つさまざまな機能が備わっています。インクジェット対応の用紙に最高速度で印刷できます。コスト効率の良い標準オフセット用紙には、当社の専用オプティマイザーエージェントを使用し、オプションのインラインプレコーターで印刷することもできます。
この印刷機ではジョブの合間にスピットバーやパージ用カラーラインを印刷してプリントヘッドを動作させる必要がないため、プリントヘッドのメンテナンスによる紙やインクの無駄がありません。さらに、PROSPER ULTRA 520はコダックインテリジェントプリントシステムを採用しており、スティッチング、色間の見当合わせ、表裏の見当合わせを継続的に監視して最適化するため、コストのかかる紙の無駄遣いを回避できます。
高速デジタル印刷機は小規模な分割されたジョブやVDPのジョブの印刷が見込まれるのが一般的で、デジタルフロントエンド(DFE)のパフォーマンスに特別な要求が課せられます。この点でPROSPER ULTRA 520がもたらすものは何でしょうか?
ULTRA 520の制御とジョブ管理は、コンパクトながら非常に強力なハードウェアがベースのKODAK 900 Print Managerにより行われます。デジタルフロントエンド(DFE)にはADOBE APPE 5 RIPが採用され、容易なセットアップ、準備、洗練されたキュー登録システムにより、最高のパフォーマンスで稼働します。PDF、PDF/VT、AFPといった主要なファイル形式にすべて対応し、JDF/JMFと互換性のある印刷前工程システムと後加工システムへの接続をサポートします。高価なオプションやアドオンを必要とする他社のシステムとは異なり、KODAK 900 Print Managerは非常に複雑なバリアブル印刷(VDP)を稼働初日から実行できるよう設定されています。さらに、インターフェイスはKODAK PRINERGYワークフローと接続されることで、生産効率を最大限に上げるとともに、データの安全性が確保されます。ここまでご紹介した機能が統合されたPROSPER ULTRA 520プレスは、現在の生産環境に最適な機能が満載の印刷機なのです。
Kodak, Kodachrome, Prosper, Prosper Ultra, Prinergy および Ultrastream はKodak社の商標です。