印刷パースペクティブ

KODAK SONORA XTRAプロセスフリープレートを採用したPAWIのパッケージングロールでのプロセスフリー化の成功への道のり

十二月 02, 2021

PAWI Group

Remo Fehr氏、PAWIグループのオフセット印刷の責任者(左)と Ruedi Metzler氏、オフセット印刷業者(右)。

Swiss PAWIグループは、段ボールの紙製のパッケージングの生産をリードしている会社です。同社は、長年に渡り重点を置いているのは、効率性の高い、環境に優しい製造プロセスです。その製品ラインナップはエンドツーエンドのパッケージングの生産を通じたパッケージングデザインから商店経営や物流まであらゆることを網羅しています。 PAWIは、食品業界とりわけパン、パン菓子、チョコレートバー、プラリネ、その他のスナック、およびケータリング向けのパッケージングソリューションを専門に扱っています。このグループは250人の従業員を雇用し、PAWI Verpackungen AGとスイスのWinterthurにあるデザインエージェンシー、そしてドイツのSingenにあるPAWI Packaging GmbHで構成されています。

PAWIはオフセット、フレキソ、デジタルで生産しています。折り畳み式段ボール箱の印刷では、オフセットが3Bフォーマットの枚葉印刷機を使用しています。2台のコーティング機と共に8色印刷機がWinterthurの施設で稼働し、1台のコーティング機と共に6色印刷機がSingenで稼働しています。

成功の秘訣:コダックからのプロセスフリープレート+ CTP自動化

PAWIは、より持続可能にしながら、同時にオフセット製版を簡略化し、速度を上げるための構想を数年前に立ち上げました。CTP製版は両方の現場で完全に自動化されていたので、同社は湿式化学処理を伴う従来型のサーマルプレートをKODAK SONORAプロセスフリープレートに切り替えることも決めました。この決定の結果、PAWI は非常に要求が厳しいオフセット段ボール印刷部門でのプロセスフリープレートのパイオニア的なユーザーになりました。その上、プレートを変えたことで、PAWIの印刷オペレーターは必要なプレートを速く簡単に自分たちで作ることができるようになりました。自動現像機、ポストベークオーブンがなくなった、製版に関連したケミカルや電気や水の消費がなくなったなど、他にもメリットがありました。プレートの測定、チェック、メンテナンスをやめたこと、プレートがより素早く印刷に使えるようになったこと、生産の停止がより少なくなったことなどの無駄の削減からPAWIはさらに利益を得ました。

「当社は常にプロセスチェーンを全体として念頭に置いて、できるだけ持続可能で、環境に優しい製品を作る方法に注目しています。そういった背景において、コダックのプロセスフリーテクノロジーへの移行は理にかなった動きでした」とPAWIグループの戦略プロジェクトの責任者であるAlexander Honsel氏は述べています。

2017年の年末以来、PAWIはSONORA Xプロセスフリープレートを採用して大きな成功を収めてきました。 コダックが次世代のKODAK SONORA XTRAプレートを市場導入した際に、PAWIは躊躇なく2021年1月にドイツの現場でSONORA XTRAに移行しました。CTPイメージングはSingenにおいて KODAK MAGNUS Q800プレートセッターで行われます。このプレートセッターは、全自動シングルカセットユニット(SCU)によってプレートと共に供給されます。

SONORA XTRAプロセスフリープレートは長い間期待されていた前進をもたらします

「新しいSONORAの世代への移行は最高にスムーズでした」とオフセット印刷の責任者であるRemo Fehr氏は報告しています。 「当社にとって、大いに高められた視認性とスピードで印刷機上で見事に稼働することが、SONORA XTRAプレートの最も優れた長所なのです。われわれの印刷オペレーターは、プレートが印刷工程に送られたときに画像が細部に至るまで徹底的にとてもうまく認識できることを今非常に喜んででいます。

「イメージング済みのSONORA XTRAプレートは、印刷機の上に置く前に最長5日間を日光から隠したままにできることもわかりました」と Fehr氏は続けます。 「われわれは通常1日~2日以内にイメージングプレートを印刷したいのですが、プレートをより長い期間保管するというこういった選択肢があるので、われわれの活版職工には印刷の準備をする際のゆとりができます。」

通常の乾燥インキと一緒にUVインキが使用されているWinterthurの現場で、 SONORA XTRAプロセスフリープレートへの移行は2021年8月に完了しました。 UV印刷には印刷実行の安定性について特別な課題があります。仕様書によれば、SONORA XTRAプロセスフリープレートは、通常インキとUVインキの両方でパッケージングを印刷する間に最大100,000枚の印刷を達成できます。しかし、PAWIがそのようなスケールでの生産になるのはまだまだ先の話です。「これからはトレンドはより小ロットへと向かっています。 今日の大ロットは、5,000から60,000枚の範囲内です。」

SONORA XTRAプロセスフリープレートで「スマート印刷」

「スマート印刷」はPAWIでプロセスの名前です。このプロセスは、「拡張色域印刷」と呼ばれることもあり、この会社は積極的にこれを推進しています。CMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)にオレンジ、グリーン、ブルーなどの追加の色を3色足して、 PAWIは折り畳み式段ボール箱の印刷用の特別スポットカラーから徐々に離れようとしています。 「当社は現在のところこの方法で全Pantoneカラーの94パーセントを実現できて、一方で新しいプロセスに転換済みとなったのは全オフセットジョブの40パーセントです」とHonsel氏は説明します。「目的はコストを削減すること、前印刷準備時間を短縮すること、標準化された高品質を確保すること、より良い持続可能性を作り出すことです。そして、既に印刷ケミカルの消費と廃棄物の量の両方で大幅な削減が見られています。」

Fehr氏は「スマート印刷」も以下のようにプレートの使い方に影響を及ぼしていることを認めています。「当社は7色の手法を使用しているもっと多くのプレートを明らかに巧みにこなしています。」しかしながら、これらの余分なコストは印刷機のセットアップ時の時間と資金の大きな節約との関連で見なければなりません。そして、当社はずっとより速く連続ジョブを作り出すことができるのです。

SONORAプロセスフリープレートを使い始め、 新しいSONORA XTRAプレートに移行してから4年が過ぎました。Alexander Honsel氏とRemo Fehr氏の判定は明快かつ簡潔です。「われわれが実行したことはすべて、まさに完璧でした。」

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Kodak、 MagnusおよびSonoraは、Eastman Kodak Companyの商標です。