印刷パースペクティブ

賃金上昇の影響を抑えるには

七月 23, 2025

Mitigating the impact 1

印刷業界の労働市場では大きな変化がすでに始まっています。熟練した印刷技術者の多くが定年退職を迎えつつあり、彼らの代わりとなる人材を見つけるのは難しくなっています。若年層のまだ経験が少ない人材は、より高収入で負担の少ない職を求めて、物流業界などへ流れていっています。(Amazonなど)

労働力の供給が減少する中で、賃金には上昇圧力がかかっています。米国労働統計局によると、新型コロナウイルス感染症が始まって以来、労働コストは年間4%のペースで上昇しています。しかし、私がお客様と話す中で感じるのは、これらの統計は実際の賃金上昇を過小評価しているということです。統計には残業代や地域ごとの労働コストの違いが反映されていないからです。

Labor rates us print industry

米国印刷業界の業界団体であるプリンティング・ユナイテッド・アライアンスの調査によると、一部の商業印刷会社では、印刷オペレーターに時給35ドルもの賃金を支払っているケースがあるそうです。事実として、労働コストは大幅に上昇しています。

しかし、これらのデータが考慮していない重要な点があります。それは、たとえ高い賃金を支払えるとしても、適任の人材が見つからない可能性があるということです。米国労働統計局の予測によると、「プリプレス(印刷前工程)」と「印刷後工程」という2つの重要な職種は、今後2033年までに米国内で最も急速に消滅していく職業のトップ20に入るとされています。

だからこそ、コダックは商業印刷会社が労働力への依存を減らし、オートメーションと効率性を高めることに注力しています。当社のSONORAプロセスフリープレートは、他のプレートよりも取り扱いが簡単で、有処理版と比較して立ち上げ時間が短縮され、紙やインクの無駄を削減できます。CTPデバイスは、高度な自動化システムにより労働力の必要性を減らします。PRINERGYワークフロープラットフォームは、工程全体を自動化し、作業の効率化と生産性の最大化を実現します。さらに、当社のインクジェット印刷機は業界で最も生産性が高く、他社よりも最大3倍の速度で稼働します。