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コダックと始めるプロセスフリー:持続可能性を高めるための方法

十月 30, 2024

Sonora process free plate loading press

市場や顧客のニーズの変化、社会的なトレンド、そして世界各国で強化されつつある規制の影響により、印刷業界には持続可能性の向上がますます求められています。そのため、印刷会社は廃棄物の削減、エネルギーの節約、そして事業全体で環境に配慮した取り組みを推進する方法を積極的に模索しています。

オフセット印刷会社にとっての持続可能性の選択肢のひとつは、従来の有処理プレートからプロセスフリープレートへの切り替えを検討することです。この移行の魅力は、追加の生産設備への投資が不要である点に加え、印刷工場の持続可能性の向上だけでなく、幅広い用途やコストメリットをもたらし、オフセット印刷のワークフローを効率化します。

プロセスフリープレートの利点を活用したい印刷会社にとって、常に高品質な製品を提供できること、プロセスフリープレートの開発・製造における長年の実績、安定した供給体制、そして技術革新を継続できる能力を備えたサプライヤーを選ぶことが重要です。コダックは、世界で初めて、そして20年以上もプロセスフリープレートを製造・供給している企業として、これらの条件をすべて満たしています。

過去20年間にわたり、コダックは材料研究やプレート処方の開発に多大な投資を行い、プレート技術の持続可能な変革を推進する能力を繰り返し証明してきました。KODAK SONORA プロセスフリープレートは、印刷品質や生産性を損なうことなく、プリプレスと印刷工程の両方でコスト削減を図りながら持続可能性の向上を目指す印刷会社にとって賢明な選択肢です。コダックは今後もプロセスフリープレート技術の革新と改良に取り組み続けることをお約束します。

Sonora process free plate on imaging drum

少ないことが、実はより多くをもたらす

プロセスフリープレートは、印刷生産環境において持続可能性の向上と資源の節約に多くの面で貢献します。これらのプレートは、自動現像機を不要にし、それに伴う大量の電力、水、現像液、補充液、ガム液、仕上げ洗浄液などの消費を排除します。

一方で、いわゆる低薬品プレートやケミカルフリープレートは、ある程度の化学処理と使用済み薬品の廃棄が必要であり、当然ながらそれに伴うコストが発生します。これらのプレートを処理するには、自動現像機や洗浄装置が依然として必要です。

SONORAプロセスフリープレートは化学薬品を一切使用せず、清掃やメンテナンスが必要な現像機も不要なため、廃液や汚染された残留液の処理が一切発生しません。こうしたエネルギーや資源の節約は、当然ながら明確なコスト削減効果につながります。さらに、化学薬品を使用しないことで、プリプレス部門の従業員にとってより安全で健康的な作業環境が実現します。自動現像機や薬品容器が不要になることで、プリプレスの作業スペースにも余裕が生まれ、場合によってはオフィスのような環境で製版作業を行うことも可能になります。

"今日の社会では、環境面や持続可能性の重要性がますます高まっており、私たちは生産プロセスを通じてその模範を示したいと考えています。SONORAプレートにより、プリプレス工程で化学薬品を扱う必要がなくなり、エネルギーと水の消費も大幅に削減できるという点は、まさに私たちの方針に合致しています" と、スイス・ベルプのJordi AGのオーナー兼生産マネージャーであるTim Jordi氏は語っています。

プロセスフリープレートへの切り替えは、印刷工程における効率と品質の向上にもつながります。プレートセッターでデジタルイメージ化されたプレートは、すぐに印刷機にセットして高品質な印刷が可能です。プロセスフリープレートは、従来のプレート処理に伴う欠陥やばらつきを排除し、予期せぬ印刷停止やプレートの再作成を防ぎます。これにより、廃棄物を減らしながら、より迅速かつ確実な印刷準備が可能となり、プリプレスから印刷までの工程が短縮されることで、納期の短縮にも貢献します。

Sonora ultra plate on offset ctp

革新が持続可能性と融合する

コダックのプロセスフリープレートの20年にわたる歴史の中で、常に際立っているのは継続的な技術革新です。drupa 2024では、コダックがプロセスフリーテクノロジーの最新の進化形として、第6世代となる新しいKODAK SONORA Ultra プレートを発表しました。SONORA Ultraは、コダックのプロセスフリープレートの製品ラインに加わる新たな製品で、すでに高い評価を得ているSONORAプレートに続くものです。

SONORA Ultra プレートは、日常の印刷におけるプロセスフリープレートの使用をさらに容易にする、重要な進化と改良を備えています。他社のプロセスフリープレートと比べて最大9倍、従来のSONORAプレートと比べて1.5倍の高い画像コントラストを実現しており、多くの自動プレート読み取りシステムと互換性があります。また、視認性は従来の有処理プレートに匹敵します。白色光下での取り扱いに対する耐性も、競合製品と比べて最大5倍向上しています。「新しいSONORA Ultra プレートはコントラストが非常に優れており、Koenig & Bauer社製の印刷機に搭載されたPlate Identシステムで数日後でも読み取ることができました。有処理プレートと比べても耐刷性において差は感じられませんでした。」と、ドイツ・ツヴィッカウのWestermann Druck Zwickau GmbHのマネジメント兼営業担当、Michael Wrobel氏はコメントしています。

SONORA Ultra プレートのもうひとつの利点は、品質を損なうことなく最大6週間前にイメージングできる点です。これにより、印刷現場での柔軟性と生産性が大きく向上します。この大幅な改善は、戦略上、プレートを早期にイメージングする必要があり、これまでその理由でプロセスフリープレートの使用を避けていた印刷会社にとって特に有益です。「1か月後でも、SONORA Ultraは非常に良好なコントラストを維持しており、まるでイメージングしたばかりのようでした。また、印刷の安定性も向上していることが確認できました」と、ドイツ・ミュンヘンのBLUEPRINT AGの取締役、Michael C. Töll氏は述べています。

これらすべての特長により、有処理プレートからプロセスフリープレートへの切り替えは、印刷会社にとってもはや当然の選択となりました。オフセット印刷会社は、特別なプレートの取り扱い要件を受け入れることなく、SONORA プレートを使って持続可能性への道を歩み始めることができます。

責任ある地域製造による安定供給

SONORAプレートのユーザーは、コダックが日本、米国、ドイツの最先端工場で、厳格な持続可能性および品質基準に準拠した、責任を持って調達された高品質なアルミニウムやその他の原材料を使用してプレートを製造しているという点からも恩恵を受けています。地域でのプレート製造により、顧客は高品質なKODAK SONORAプレートを安定的かつ迅速に、そして輸送による二酸化炭素排出量を最小限に抑えながら供給を受けることができます。

コダックのプロセスフリーテクノロジーにおけるこれらの進化により、持続可能性に積極的に取り組む印刷会社にとって、今こそプロセスフリーに移行する絶好のタイミングであることは明らかです。高品質で収益性の高い印刷を支えながら、KODAK SONORAプロセスフリープレートは、変化する顧客ニーズへの対応、生産性の向上、そして業界のより環境に優しい未来の実現に貢献します。

© Kodak, 2024. KODAKおよびSONORAはKodak社の商標です。