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ジェフリー・カッツェンバーグ氏、デジタル3Dを語る

  ジェフリー・カッツェンバーグ氏
ジェフリー・カッツェンバーグ氏

ドリームワークス・アニメーションのCEO(最高経営責任者)であり、エンタテインメント業界で大きな成功を収めているジェフリー・カッツェンバーグ氏がシネマ・エキスポ(注)でデジタル3Dの現在と未来について、情熱を込めて雄弁に、そしてイマジネーション豊かに語りました。
 

ドリームワークスのプラン

現在の3Dは、子供騙しでもトリックでもありませんし、子供の頃に父親たちが見せてくれた3Dとはもはや同じものではありません。デジタル3Dはリアルな立体感を生み出し、観客をストーリーに引き込むことで、映画の感動をより高めます。2009年以降、ドリームワークスのアニメ映画はすべて3Dで製作・公開される予定で、デジタル3Dで上映しない劇場のために用意する2Dのプリントは、必要に応じての製作に限定されるでしょう。
 

技術の進展

最近18ヶ月の間に、従来に比べてはるかに高品質の3D画像をキャプチャー・制作できるオーサリングツールが登場しています。これは新しい形の映画製作であり、数十年ぶりにもたらされた革新的な映画体験です。そうした新しいツールを使って製作される映画は、2D映画を3D化した最近の作品(『チキン・リトル』、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『ルイスと未来泥棒』)とは、見た目も印象もかなり違ったものになるでしょう。新しいオーサリングツールが、一味もふた味も違う“プレミアム映画”の製作を可能にするはずです。
 

3D映画の活性化

2、3年もすると、アニメーションのみではなく、多くの3D超大作が製作されることになるでしょう。ロバート・ゼメキスは既に力を注いでいますし、ジェームズ・キャメロンも3D映画を製作中です。ピーター・ジャクソンとスティーブン・スピルバーグは、3D映画をシリーズで共同製作することを発表しています。2009年には6本から10本のデジタル3D映画がリリースされ、その後は急激に本数が増加していくでしょう。

米国では毎年約500本の映画が封切られ、そのうちの65作品がビジネス全体の75%を占めています。さらにその中の約45作品がデジタル3Dでの製作・公開に向かうと思われます。
 

映画館の役割

2Dデジタル上映システムにデジタル3Dを追加する費用に対して、映画館が3D上映によって観客に提供できる映画体験のクォリティの高さは歴然としています。シルバースクリーンへの張替えに関しては“残念”としか申し上げられませんが、3D映画の興行収入でコストをカバーできると思います。
 

3Dメガネ

メガネ業界は間もなく、デジタル3Dがもたらすビジネスチャンスに着目すると思います。 “3D映画用メガネ”は商品化され観客はそれぞれ自分専用のメガネを持つようになり、映画館では観客が忘れた時の為に安価なメガネが販売されるようになるでしょう。
 

新しい入場料金体系

ドリームワークスでは、3D映画1本につき、通常より約1,500万ドル高い制作コストがかかっており、入場料金体系はこれを反映すべきだと考えます。3D映画の入場料金として、通常の価格プラス5ドルを頂くことになりますので、映画業界はこのクォリティの高い3D映画という新製品について、消費者の理解を得るための取り組みを始めなければなりません。消費者は“プレミアム体験”のためならその代価を支払うもので、スターバックスが良い先例です。デジタル3Dは、まさにそのプレミアム体験であると言えます。
 

3Dスクリーンの需要

同時期に2本の3D大作がリリースされる場合に備え、2009年末までに、十分な数のデジタル3Dスクリーンが必要となります。米国内では、おそらく8,000から10,000のスクリーンが必要で、これは米国内映画市場の約20%に相当します。

米国内で『シュレック』や『スパイダーマン』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』クラスの3D大作の公開に対応するには、実際に8,000から10,000のデジタル3Dスクリーンが必要です。海外市場の伸びは、もっと後になるでしょう。
 

海賊版対策

3Dデジタルシネマは、著作権侵害の防止において、防御というより“攻撃防御”として役立つと思います。海賊版の90%は映画館のスクリーンをビデオカメラで録画したものですが、3D映画はビデオカメラを持ち込んだところで仕方ありません。

注: 2007 シネマ・エキスポは2007年6月25日~29日にアムステルダムで開催されました。

 

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